カレーライスのカロリーと目的別アドバイス

ポーク ビーフ チキン シーフード
733 765 706 651
野菜 キーマ ドライ スープ
612 713 728 785
バターチキン カツ ハヤシ
985 1201 751

筋肉

カレーのベースになる豚肉、牛肉、鶏肉、魚介は動物性タンパク質が豊富で筋肉増強に効果的だが、じゃがいもやにんじんを使用する一般的なレシピだと、一皿当たりの肉や魚介の量が思いのほか少ない。筋肉に有益となる最低限のたんぱく質を含むが、副菜などでたんぱく源を確保できない場合、筋肉増強が目的なら、目安として一人当たり100g前後の肉や魚介を使用したい。ただ、単純に肉の量を増やす、二皿分食べる、肉が多い本格派のレシピで作るなどの選択はカロリーの増大に繋がる。ご飯の量が多くカロリーオーバーになりやすいカレーライスは、ダイエットが目的でなくても低脂肪な肉や魚介を使うのが望ましい。

ダイエット

ご飯がすべてと言っても過言ではない。バターチキンやカツカレーなど一部を除き、一般的なカレーライスはカロリーの半分以上をご飯が占める(当サイトによる試算)。カレー自体は200~350kcal前後で主菜としては、むしろ低カロリーの部類に入る。ご飯を控えることができるならダイエット中であっても問題はないが、現実には難しい。まず、カレーが丼物と同じように、おかず(カレー)とご飯を一緒に食べることが前提にある点。日本ではカレーを食べる=ご飯を食べることが当たり前であり、ご飯を減らすことは「カレーを美味しくする一番のスパイスがなくなる」ことと同義で、どうしても物足らなさを感じてしまう。また、カレー自体が非常にご飯と相性がよく、食欲を掻き立て、ついついおかわりして食べ過ぎてしまうことも多い。更にはカレーを作り置きし、何食か連続で食べる場合がある。こうなるとご飯以前の問題で、単純に食べ過ぎる機会が増え、一日に必要な総摂取カロリーをオーバーする可能性が高い。いろいろと理由を述べたが、結論をいえば、無理にご飯を控えてストレスを感じるくらいなら、カレーライス自体を控えた方が、ダイエットにとって望ましい結果が得やすいということだ。

美容

カレー粉にはターメリック(ウコン)等の健康効果が知られるが、美肌などに直接作用するものではない。肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、カレールーを使用する、いわゆる「普通」のカレーライスは可もなく不可もなくといったところ。野菜やきのこが多いほど美容効果が高まるが、中でもお勧めなのがトマトだ。アンチエイジングに欠かせない抗酸化成分が豊富なのはもちろんだが、普通のカレー、ドライカレー、スープカレー、どのカレーとも抜群に相性が良い。値段の安い輸入品のトマト缶を使えば、ローコストで大量の抗酸化成分を摂取できる。ただ、どれだけ美容効果が高い野菜を取り入れても、脂質や炭水化物を多量に摂取すれば、その効果は阻害される。特にカレーライスは栄養が偏りやすいので、美容を意識するなら栄養バランスを第一に考え、脂が多い肉やご飯は極力控えたい。

健康

カレー粉に使用されるスパイスは漢方薬に用いられているものが多く、中でもカレーに色を付ける代表的な香辛料ターメリック(ウコン)は、肝機能の改善や二日酔いの抑制効果などで有名。他にも免疫力の向上、血流の改善、解毒作用など、俗説的なものを含めると多方面から健康効果が報告されており、カレーだけを食べていれば健康になると思えるぐらい。当然、カレー粉に生きていく上で必要な栄養がすべて含まれているわけもなく、他の食材との兼ね合いが悪ければ、むしろ健康状態が悪化することは多分に考えられる。カレーライスで問題になるのは、やはりご飯だ。一皿分のご飯の量は約200~300gで、平均するとカロリーは420kcal。健康を基準に考えると、一皿分ですでに必要以上の量があるが、大盛やおかわりをすると更に量が増える。カロリーの取り過ぎは万病の元であり、カレーライスを食べ過ぎてしまうと、カレー粉の健康効果は大きく削がれるだろう。ご飯を控えるのは勿論だが、野菜やきのこを多く取り入れ、栄養バランスを整えることが健康にとって最も効果的だということを忘れてはならない。

値段

肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、カレールーを使用する一般的なカレーは、どの食材も安値な上に特売されやすく、評価が高い。シーフード、ドライ、スープなども食材によるが、安くあげようと思えばいくらでも安くできる食材ばかりなので、評価は上に同じ。野菜、バターチキン、カツカレーは、まともに作ろうと思えば、それなりにコストがかかる。ただ、高級食材を使用するわけでもないので、評価は並とした。食材の量を減らしてコストを抑えることは、どの料理でも当てはまり、いくらでも安くできるので評価の対象にしていない。

腹持ち

カレーは腹持ちがいい、というより、カレーライスが腹持ちがいい、と言った方が正確。ご飯は、カロリーの高さ、噛む回数、消化時間の長さ、血糖値の上がり方など、腹持ちが良くなる基本的な条件を満たしている上に、使用する量も多い。一般的なカレーは水分量が多く、具材も柔らかく煮込む。消化にいい条件がある一方で、脂が多い肉や刺激の強いスパイスが多いカレーは消化に悪く、胃もたれ等の原因になる。消化に良いことは腹持ちにとっては必ずしもプラスにならない。腹持ちの定義を「長時間おなかがすかない」ではなく「長時間食欲がわかない」とすれば、カレーが持つ負の側面もプラスになる。

むくみ

意外と塩分が少なく、ナトリウムとカリウムのバランスは取れている。ただ、カリウムも多くはないので、むくみに良いといえるようにするには、脂が少ない肉、納豆、野菜、きのこなど、カリウムが多い食材を意識的に加える必要があるが、単純に副菜で補うのも良いだろう。また、塩分が多いソースや醤油のかけすぎに注意したい。

便秘

一般的なカレーは食物繊維が少なくないものの、便秘に良いといえるほどでもない。便秘の評価が高いカレーは、いずれも野菜の量が多いレシピだ。野菜だけでなく、食物繊維が多い豆類やきのこも加えると尚良い。

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