日本食品標準成分表より試算。表の数値は調理前。分量は一個分。数値は単位別に四捨五入。「*」は未測定の食材を除く参考値。あくまで目安で調理方法や食材の種類等で数値は前後します。
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主要な栄養素を3段階評価
「■」は多い、「■」はかなり多い、「■」は極めて多い。「■」はビタミンB群がバランスよく含まれていることを示す(ビタミンB群はB1・B2・B6のみ個別に評価し、他はビタミンB群として総合的に評価する)。評価の基準はすべての料理で統一しており、それぞれの栄養素に設定された一定量を超えると評価が付く。
食材PICK UP
料理に使用する食材の“これだけは知っておきたい”栄養や特性をワンポイント解説。
カロリーダウン
カロリーダウンの方法を3段階で評価。相対評価で「★」の数が多いほどカロリーの下げ幅が大きくなる。
食材のカロリー比較
料理に使用する食材の100g当りのカロリーを比較。使用量が少ない薬味や調味料等はカロリーが低く、料理の総カロリーに及ぼす影響が小さいので基本的に記載していない。また、主要な食材であっても比較対象がないものは除外している。例外的に調味料等のカロリー比較に100g当りではなく、大さじ、小さじ、カップなどの計量器単位で比較することがあるが、その場合は食材の名前欄に略称*で表示する。 *大さじ1→(大1) 小さじ1→(小1) 1カップ→(1カ)
栄養素の説明(クリックで表示)
カロリー(kcal)
熱量。肉体改造やダイエットに最も重要な値で筋肉や体脂肪の増減に直結する。基礎代謝+消費カロリーの合計が摂取カロリーを上回ると体重が減る。筋肉量を維持しつつ体脂肪を減らすには筋トレ等の運動とたんぱく質の摂取が欠かせない。なお、1日に必要なカロリーは運動量(スポーツや職種)によって大きく異なる。
たんぱく質
三大栄養素。筋肉を構成する栄養素で筋肉の増減に直結する。摂取カロリーが基礎代謝+消費カロリーの合計を上回っており、なおかつ筋肉に負荷を与え、必要十分なたんぱく質を摂取すると筋肉が増える。筋肉を増強するのに必要な1日の摂取量は体重(㎏)×1.5~2g。例として体重が60㎏ある人は1日に約90~120gのたんぱく質が必要になる。
脂質
三大栄養素。たんぱく質や炭水化物はグラム当たり4kcal、脂質は9kcal。値が高いとダイレクトにカロリーの増大に繋がる。また、運動の前に摂取すると体脂肪ではなく脂質を消費して脂肪燃焼効果を阻害する。体脂肪の燃焼を目的とした運動の前は極力摂取を控える。1日の理想的な摂取量は総摂取カロリーの20~30%。仮に2,000kcal摂取した場合、44~67gになる(計算式:kcal×0.2~0.3÷9)。
炭水化物(糖質)
三大栄養素。主に運動によって消費される。車で例えるとガソリンに当たり、運動を行う人には欠かせないエネルギー源。ただ、米や小麦粉などの主食に多く含まれており、カロリーオーバーになりやすいので注意が必要。1日の理想的な摂取量は総摂取カロリーの50~65%。仮に2,000kcal摂取した場合、250~325gになる(計算式:kcal×0.5~0.65÷4)。
食物繊維
人間の消化酵素で分解できない難消化性成分の総称。不溶性は噛む回数を増やし満腹中枢を刺激する、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らむ事で腸のぜん動運動を高めて排便を促す。水溶性は胃の中で水分を含みゲル状に膨らむ事で食物の滞留時間が延び満腹感を得やすくなる、また、急激な血糖値の上昇を抑えコレステロールを吸着・排出する効果がある。
ナトリウム
主要ミネラル。筋肉や神経を正常に保つ。摂取量が多いと体内の水分が溜まりやすくなり、体のむくみの原因となる。過剰摂取はのどの渇き、高血圧、胃がん、鼻咽頭がん、腎臓病等を招く。普通の食生活で不足する事はない。摂取量はカリウム1に対してナトリウム2以下が望ましい。
カリウム
主要ミネラル。筋肉や神経を正常に保つ。体のむくみの原因となる余分なナトリウムを排出する。不足すると筋力の低下、脱力感、不安感、食欲不振、便秘、高血圧等を招く。腎機能が正常なら余分なカリウムは体外に排泄されるため、過剰症になる事は稀である。
カルシウム
主要ミネラル。骨や筋収縮を正常に保つ。骨や歯の主成分であり筋収縮においても必要不可欠で重要な役割を担っている。不足すると骨粗鬆症や筋肉の異常を招く。マグネシウムと相互関係がありバランスよく摂取する事が重要で、比率はカルシウム2マグネシウム1が最適とされる。
マグネシウム
主要ミネラル。たんぱく質、脂質、炭水化物等のエネルギー代謝や筋収縮を正常に保つ。カルシウムと相互関係がある。
ビタミンB1~ビオチン(8種)
水溶性ビタミン。ビタミンB群。たんぱく質、脂質、炭水化物、アミノ酸の代謝に用いられる。B1は運動のエネルギー源となる炭水化物の代謝、B2は体脂肪をエネルギーに変換する脂質の代謝、B6はたんぱく質を筋肉に変換するアミノ酸の代謝に必要な栄養素で美容と健康は勿論、筋肉増強やダイエットにおいても重要な役割を果たす。相互作用があり8種をバランスよく摂取する事で相乗効果が生まれる。
ビタミンD
脂溶性ビタミン。カルシウムの吸収効率を高める。近年の研究で筋肉増強や肥満予防に効果があると発表。加齢で減少した速筋は運動しなくても増加するという報告例がある。皮膚に日光を当てる事でビタミンDを体内で生成できる。
ビタミンC
水溶性ビタミン。抗酸化物質。激しい運動、強い紫外線、ストレスで発生する大量の活性酸素はしみ、しわ、老化、生活習慣病、がん等の原因といわれるが、ビタミンCをはじめとする抗酸化成分は活性酸素を無害化する。また、抗酸化成分はコラーゲンの合成やメラニン色素の沈着抑制など美肌効果も高い。近年の研究では抗酸化成分が持久運動効果を妨害するという報告があり、持久力を高める運動(ランニング等)をする場合、サプリメント等による過剰摂取に注意したい。
ビタミンE(α-トコフェロール)
脂溶性ビタミン。抗酸化物質。ビタミンEの抗酸化成分もビタミンCと同様の効果をもたらす。フリーラジカル(活性酸素)を無害化した後にビタミンEラジカルになるが、ビタミンCなどの抗酸化成分を摂取する事でビタミンEに再生することができる。
カロテン(β-カロテン当量)
抗酸化物質。抗酸化力はビタミンEの50~100倍とも言われる。天然の色素であり緑黄色野菜に豊富に含まれるが、中でもにんじん、かぼちゃ、ほうれん草、小松菜、春菊、ニラ、大根の葉など、色の濃い野菜に多い。現在、欠乏症や過剰症の報告はなく、具体的な目安量などは定められていない。
オメガ3脂肪酸
サプリメントでは健康や美容を目的に摂取される不飽和脂肪酸。食事からの摂取が欠かせない必須脂肪酸の一つ。生活習慣病からうつ病などの精神疾患まで、様々な病気の予防・改善効果が報告されている。食事からは脂質の摂取が前提になるが、脂質の取り過ぎはカロリーの増大に繋がるため、含有量が多い魚などから効率よく摂取したい。
オメガ6脂肪酸
サラダ油やマーガリンなどに豊富に含まれる不飽和脂肪酸。食事からの摂取が欠かせない必須脂肪酸だが、肉の脂身や大豆にも多く、現代の食生活では取り過ぎる傾向がある。健康の為にはオメガ3とバランスよく摂取する事が大切で、オメガ3とオメガ6の理想的な比率は「1対4」とされる。
塩分(食塩相当量)
食物に含まれている塩の量。塩分は生きていく上で必要不可欠だが、現代の食生活では取り過ぎる傾向がある。過剰摂取は高血圧など生活習慣病の原因となる。
コレステロール
有機化合物。過剰摂取や不足すると様々な病気・症状を招く。特に悪玉コレステロール(LDL)値が高い人は動脈硬化による重大な病気になるリスクが高く摂取を控える。過去に1日の目標量が定められていたが(男性750mg未満・女性600mg未満)、現在は目標量を算定するのに十分な科学的根拠はないとしている。
健康維持に必要な1日の摂取量
2015年現在、成人が健康維持に必要な1日の推奨量などは以下の通り。
|
男性 |
女性 |
カロリー |
約2200~3000kcal |
約1700~2200kcal |
たんぱく質 |
60g |
50g |
脂質 |
総摂取カロリーの20~30% |
炭水化物 |
総摂取カロリーの50~65% |
食物繊維 |
20g以上 |
18g以上 |
ナトリウム |
600mg |
カリウム |
2500mg以上 |
2000mg以上 |
カルシウム |
650~800mg |
650mg |
マグネシウム |
320~370mg |
270~290mg |
ビタミンB1/B2/B6 |
1.3~1.6mg |
1.0~1.2mg |
ビタミンB12 |
2.4μg |
ナイアシン |
13~15mg |
10~12mg |
葉酸 |
240μg |
パントテン酸 |
5mg |
ビオチン |
50μg |
ビタミンD |
5.5μg |
ビタミンC |
100mg |
ビタミンE |
6.5mg |
6mg |
カロテン |
なし |
オメガ3脂肪酸 |
2.0~2.4g |
1.6~2.0g |
オメガ6脂肪酸 |
8~11g |
7~8g |
塩分 |
8g未満 |
7g未満 |
コレステロール |
なし |